ゴールド系EA運用での大荒れ相場回避ポイント

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EA(自動売買ツール)運用において、「危険な相場」が存在することをご存知でしょうか?

優秀なEAを使い、相場がうまく噛み合えば、まるで無双状態で永遠に稼げるように思えるかもしれません。

しかし、特にゴールド系のEAでは、そうした状況を一変させる急激な相場変動が必ずと言っていいほど発生します。

「天国から地獄」を体験した方も少なくないでしょう(笑)

どのような相場が危険なのかについては別の機会に詳しくお伝えしますが、今回は直近で発生した大暴落相場を参考に考察してみます。

2024年11月25日/XAUUSDの大暴落

2024年11月25日(月)、ゴールド(XAUUSD)が大暴落を記録しました。

その原因や詳細については以下の記事で解説しています。

11月6日の米大統領選挙では1日で1,000pipsの大変動があったため、「もう今月は大丈夫だろう」と油断していた部分もありました。

しかし、振り返れば複数の危険要素が存在していました。

これを備忘録として残しておきたいと思います。

地政学的リスクがもたらす相場変動

地政学

現在、警戒が必要な地政学的リスクが存在する地域は以下の通りです。

  • ロシア/ウクライナ
  • 中東/イスラエル
  • 中国/台湾

これらのリスクが相場に与える影響は非常に大きく、ニュースやネット情報だけではタイムリーかつ正確な情報を得ることが難しいため、予測も困難です。

そして、最直近では次のような出来事もありました。

11月21日:ロシアのICBM発射

ロシアがウクライナ中部のドニプロを狙い、大陸間弾道ミサイル(ICBM)を発射したとの情報が流れました。これはウクライナによるロシア領内攻撃への報復とされ、核弾頭は搭載されていませんでしたが、西側諸国では情報が錯綜していました。

11月23〜24日:イスラエルとヒズボラの停戦合意情報

イスラエルとヒズボラが停戦合意に達したとの情報が広がり、これが市場に安堵感を与えたことで、資産をゴールドに移す動きが鈍化する可能性が出てきました。

ゴールド暴落当日の特徴

相場の急変は、事後的な分析では何とでも言えます。

しかし、事前に情報を把握してもそれを取引に反映させるのは難しいものです。

今回の相場は年に数回あるかないかの大変動だったため、しっかりと記憶に留めるべきでしょう。

当日の特徴をまとめると以下の通りです。

  • 月末かつ週始め
  • 指標発表やファンダメンタルズに依存しない相場
  • 想定以上の値幅(1,000pips/日)
  • 40〜50pipsの通常戻りがないイレギュラーな強トレンド

今後の注意点

以下の点に注意し、運用を見直す必要があります。

  1. 週末に大きなニュースがあった場合、翌週の相場には特に注意
  2. 大ニュース後に相場が静まり返っている場合、さらなる大変動の可能性を警戒
  3. 200pips以上の暴騰や暴落後、戻りが40〜50pipsない場合は、さらに500pips以上の下落リスクあり
  4. 休み明け2日目以降(正月明けなど)も油断禁物
  5. ボラティリティが高い相場では、ボラティリティが収束するまで注意深く観察

EA運用者としての心構え

警戒すべき日は確かに増えますが、それが利回りに影響を与えるとしても、EAは「完全放置」で利益を狙うものではありません。

EA運用者ではなく、「システムトレーダー」としての視点が必要です。

相場リスクの先には必ず利益のチャンスが存在します。

大きな資金を投入しがちなEA運用ですが、まずはロットを抑えた安全運用からスタートすることをおすすめします。

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