「ドローダウンと含み損は違うの?」という疑問を持ったことはないですか?
おそらくほぼ全員が疑問に思ったことがあるはずです。
先に結論を言いますが、「ドローダウン」と「含み損」は全く異なる概念です。
ここまではなんとなく気づいた人も多いかもしれませんが、実際には疑問に思いながらもEA運用を開始し、破綻して初めてその違いが明確になった人がほとんどでしょう。
気付いた時には時すでに遅し!
(何故「時すでに遅し」になるのかはこちらの記事▶「ドローダウン◯◯%なのに破綻した!?」)
この記事を読まれている方にはそうなってほしくはありません。
図解で簡単にお伝えしますので、サクッと理解していってください!
ドローダウンとは?
まずはドローダウンの意味を理解し、それから具体例をみていきましょう。
ドローダウンの定義
ドローダウンとは?
→ 過去の最高残高からの最大の下落幅を表します。
ポイント
→ 「過去の最高残高からの…」という表現に注目してください。
ドローダウンの意味
「口座残高がピーク時からどれだけ減少したか」を示す指標です。
具体例
取引開始時点
有効証拠金:10万円
利益確定
2万円の利益 → 残高:12万円
損失発生
6万円の損失 → 残高:6万円
ドローダウンの計算
最高残高:12万円
現在残高:6万円
ドローダウン = 12万円 – 6万円 = 6万円
ドローダウン率
ドローダウン率 = ドローダウン / 最高残高 × 100
よって、上記場合
→ ドローダウン率:50%(6万円 ÷ 12万円 × 100)となります。
「ドローダウンは実際に確定した損失に基づき計算される」
※ドローダウンは、MT4のレポートやストラテジーテスターで確認可能。
含み損とは?
では次に含み損について説明します。
含み損の定義
含み損とは?
→未決済ポジションの損失を意味し、「未実現損失」とも呼ばれる。
ポイント
→現在の市場価格に基づいて変動し、確定するまでは利益や損失が確定されない。
含み損の例
→ゴールド(XAUUSD)を2600で買い、現在2590の状態
→100ピップスの含み損が発生している。
具体例
取引開始時点
有効証拠金:10万円
保有ポジション
◯◯ロットで1ポジション
含み損発生
未決済損失:現在、2万円の含み損を抱えた状態
〜含み損の管理と記録〜
MT4では、含み損がリアルタイムで表示される一方で、履歴としては保存されません。つまり、ポジションを決済しない限り、含み損が過去のデータとして残ることはなく、取引履歴にも含まれないのです。
フォワードテストで含み損の履歴を管理したい場合には、専用のツールや手動での記録が必要です。
まとめ
最後に上記の内容を復習としてまとめます。
ドローダウン:
取引口座の過去の最高残高からどれだけ減少したかを表す指標
含み損:
現在保有している未決済ポジションの評価損失
EAを選ぶ際に、まずは上記の内容を理解しなければ、破綻まっしぐらです。
これはEA配布者に問題があるのではなく、あなたに問題があります。
(厳しい言い方ですが…)
それと最後に冒頭で少し触れましたが、このことを知らずにEA運用し失敗した事例を紹介しておきますので、ご参照ください。
(何故「時すでに遅し」になるのかはこちらの記事▶「ドローダウン◯◯%なのに破綻した!?」)